交雑のときの分離や組換えでは，親と異なる遺伝子をもっている．A LIFE COM.
情報処理と環境に関する研究報告
AL_COM.IER1 March 1,2002
環境から影響を受けながらもある種の生体システムは，より環境に適応するように進化をすることができた．その生体システムの特性の変化として，生体システムの環境への適応のため，生体情報処理の変化が現れることがある（2.3参照）．発生過程や環境要因などに対応した，遺伝子の発現や発現の停止をおこなう遺伝的調節を生体システムはする．一般的には，生物は自己増殖系である．その増殖は外部からの影響を受けて，親と異なる遺伝情報をもつことがある．この異なる遺伝情報をもっている生物については，次のことを挙げることができる．
交雑のときの分離や組換えでは，親と異なる遺伝子をもっている．
突然変異と呼ばれる遺伝子そのものに起る変化が，表現型に変化を生じさせる．この表現型の変化は遺伝する．
遺伝子の発現に違いが生じ表現型が変化するが遺伝はしない，一時変異や季節変異などを含む環境変異などがある．
上述のように，遺伝的変異と非遺伝的変異に変異を分けることができる．この変異の分類は，本報告書の考察の論点にはならない．2.2以後の考察で，変異を取り上げる．
本章では，環境から受ける情報と自己のもつ遺伝情報に対応する生物の反応を考察する．生体と環境で捉えた系において獲得されるものとして，これらの情報を論じている．
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